胸元を隠した指の奥で、
彼女は少しだけうつむいていた。
顔を見られるのは平気でも、
じっと胸を見つめられるのは、
まだ慣れないみたいだった。
だから僕は、あえて何も言わず、
ただゆっくり、目線を落とした。
自分で、開いていた
白いシャツ一枚、床に座り込んだ彼女。
片脚だけタイツを残して、
もう一方の脚を、自分からゆっくり開いていった。
誰に触れられたわけでもないのに、
濡れた奥が、はっきりとあらわになっていく。
ぬちゃ、ぬちゃと湿った音が、
静かな空気にじわりと滲んだ。
脚の奥で震える指先を、
目を逸らせずに見つめた。
触れてもいないのに、
彼女の熱が、こっちの奥まで染みこんでいく気がした。