「もっと脚、開いて」
「そのまま突いて、締めさせて」
命令が二つ。
でも、わたしの身体はひとつしかなかった。
乳首を転がされながら、
アナルを指でかき回されているとき、
奥まで一気に突かれた。
「ぅっ、ん゛っ……んぅ…っ」
吐息が跳ねて、腰が浮く。
片方の声に反応すると、
もう一方の視線が食い込んでくる。
わたしの締まりが、ふたりに試されてる。
恥ずかしいはずなのに──
奥の奥が、もっと欲しがっていた。
乳首に触れる指。
アナルの奥に、感じる気配。
どちらも、彼のじゃなかった──
はずなのに、拒めなかった。
「ここ、誰に触られてるかわかってる?」
昨日、彼がそう言った時、
わたしの中はぐちゅっと音を立てて締まっていた。
わたしの身体は、彼のものだった。
でも今は、
命令する声と、触れてくる手が、別々にある。
わたしの中を通り抜ける快感が、
誰のものか、もうわからない。
「指、1本だけな」
彼が、あの人に言っていた。
わたしの身体のことなのに──
返事もできないまま、
膝の裏に触れる手に、
びくっと反応してしまっていた。
“まだ入ってないのに”
それだけで奥がじんわりしていた。
「こいつ、もう準備できてるじゃん」
そう言われた瞬間、
羞恥より先に、濡れていた。
ひとさし指が、ゆっくり
お尻の入り口をなぞったとき、
「はっ…」と短く息が漏れた。
入っていないのに、
アナルの奥がピクリと動いてしまった。