韓国ドラマで「ザ.グローリー〜輝かしき復讐〜」観ました。壮絶なイジメに合っていた女性が数十年の時を経てイジメた相手に復讐していく話でちょっと怖かったです。
復讐劇のドラマや映画はよくありますが実際に自分を傷つけた相手に復讐するのって難しいと思います。
しかし実際にある事件をきっかけに暴力団相手にたった一人で復讐に挑んだ女性がいました。
1985年。兵庫県の小さな田舎のスナックで暴力団同士の抗争が起こり銃を乱射して、その流れ弾に当たってしまった19歳の女性が亡くなってしまいました。たまたまその場に居合わせただけで不幸にも巻き込まれてしまいました。
この19歳の被害者の母親が復讐を誓う事となります。警察に毎日出向いて「あんたらが動かへんのやったらうちが片っ端からヤクザの組に出向いてるわ」と憎しみをあらわにします。
実際警察でも激化する暴力団の抗争に手を焼いていました。そこから3年後の1989年。
実行犯の組員と実行を指示した暴力団幹部の供述により、この組員に犯行を指示したもう一人、会長が逮捕されました。
実刑判決を言い渡され、一応判決は下されたもののそれだけでは母親の気が済む事はありませんでした。
刑事事件とは別に民事訴訟をおこそうと考えます。裁判の最中の1992年に「暴力団は組織でありその組員の全ては組長の指示によるものだ」として組長に責任をとらせる民事裁判を起こしました。
その頃から脅迫電話がかかってきたり、果ては駅のホームから突き落とされそうに警察の要保護者対象となりマルタイの女と異名がつきます。
民事裁判の結果、1995年に組長から4000万の示談金と組長からの謝罪で示談となり実質勝訴となりました。その示談金の一部を使い暴力団犯罪の被害者を支援する場所を設立し暴力団被害者の会の会長になりました。
もっと暴力団を追い詰める規制が欲しいと訴え続け暴力団トップを訴える被害者が次々と現れ暴力団の恐怖に立ち向かえるようになったきっかけと勇気を与えられましたら、
2012年に亡くなるまで、勇気ある行動でその結果、世間に大きな影響を与えたのです。 暴力団相手に合法的に復讐を成し遂げた、愛する娘を失った一人の母親の話しでした。
藤井りか
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