1991年。筑波大学のキャンパス内でとある助教授が首を切られて殺害される事件が起きました。
この事件を知った時にただならぬ不気味さをかんじたんです。このニュースは日本のみならず世界中で大々的に報じられたのですがその理由に助教授がとあるタブーに触れてしまったならだと言われています。
この助教授は、数学、医学、哲学についても熱心に研究を行っていた方で「イスラムの思想」についても熱心に研究をされていたのですが踏み越えてはいけない一線を越えてしまったと言われています。
彼が殺害されるおよそ2年前に「悪魔の詩」と云うイギリスの書籍の日本語の翻訳の仕事を引き受けたんです。内容がイスラム教を説いた預言者の生涯を題材にした小説だったんですが、その中にその預言者の冒涜(ぼうとく)ともとれる内容が書かれていて
その事でイランの最高責任者の怒りに触れてこの作品を激しく非難します。そして私のその出版に関わった者に対する死刑宣告をだします。
この最高責任者の発令は「ファトワー」と言って法律と同等の力があるんです。しかし筑波大学の助教授はこれまでの研究からこの「悪魔の詩」は決してイスラム教の冒涜ではないと判断して、その信念のもとに日本語訳を担当したんです。
日本以外でも、イタリアやトルコ、ノルウェーの翻訳者が殺害されています。
筑波大学の助教授ですがこの大学に短期留学中だったの留学生がいたんですが留学期間終了日を待たずして事件の次の日に突然成田から母国へ帰還しています。
そして2006年に時効が成立されてしまいました。妖しい人物がいるのになぜ警察は追いかけなかったのか?と思いますがすごくデリケートな事件だけに国との衝突を恐れたのではないか?と言われています。
助教授の首を切ると云う殺害方法もイスラムの処刑方法だったみたいなんですね。この事件は世界大々的に闇を残したまま終わっていますが個人的にかなり不気味だと思いました。
特に宗教に関しては触れてはいけない、そして超えてはいけない一線があるんだと思いました。
藤井りか
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