『しずか 【色白癒し系美乳美女】』の写メ日記☆

哀れなるものたち

[2024.02.03(土)23:42:00]

こんばんは✨シズカです🎥

本日も一緒に過ごして下さった皆さん、ありがとうございました😊


好きな俳優の一人、ウィレム・デフォーが出演するとのことで「絶対観に行こう!」と意気込んでいた「哀れなるものたち」。

先行上映会で観てきたのですが、これは絶対、映画館の大きいスクリーンで観たほうがいい作品!



🎞以下、箇条書きですが感想です。
(⚠ネタバレあり)











・とにかく圧倒的な映像美。

ワタクシ、同監督の「ロブスター」が好きだったんですが、「ロブスター」での、寓話っぽさとリアルな性、と言うアンビバレントな要素を両立させる世界観の作り方はそのままに、映像美が格段にバージョンアップしてるのよ。

色彩の洪水、奇抜な衣装、人々の業と性。まるで、ヒエロニムス・ボスの「快楽の園」の中を闊歩しているかのような感覚に陥りました。

ビョークのMVや、ギレルモ・デル・トロ、ティム・バートン、テリー・ギリアム、ターセム・シンあたりが好きな方は、水が合う世界観だと思うの。

そして、ターセム・シンはもっと映画撮ってくれ。


・「フランケンシュタイン」や「ドラキュラ」等、ゴシック・ホラーへのオマージュがそこかしこに感じられて、そっち系好きにはたまりませんでした。


・身投げした妊婦の肉体に、胎児の脳を移植することで蘇った女性ベラ。

彼女は、知的好奇心と肉体の快楽と言う、相反するように見える欲求、どちらにも貪欲です。

私は彼女を見て、ギリシャ神話のケンタウロスを重ね合わせました。上半身がヒトで、下半身が馬の半人半獣のアレですね。

ベラを蘇生したマッド・サイエンティスト、ゴッドウィンの家で飼われている鳥犬たちも、ケンタウロス的な見た目です。

ケンタウロスは、知性と野性、相反する要素を併せ持つ存在です。好色で奔放であるとされながらも、医学の祖として崇められてもいる。

成熟した肉体に、まっさらな赤子の脳みそを持つベラは、イチジクの葉を知らないイブさながら「羞恥心なにそれ食べれるの」とでも言いたげな、欲に真っ直ぐな行動を取る反面、知的好奇心も強く、最終的には医師を志します。


・ストーリーをシンプルに言ってしまえば、男性からの支配と、そこから自由になろうとする女性の物語、です。

ワタクシは常々、自由とは「好き放題生きること」ではなく「自分の人生を自分で有すること。それは責任も含めて。自由って、厳密に言うと、自有だよね」と言う考えで生きています。

男性たちに、あるときは外の世界を知らないままに監禁され、あるときは教養をつけることを邪魔され、あるときは快楽を禁じられそうになり。ベラは常に、自分の知性・感性で世界と対峙するチャンスを阻まれます。

タイトルの「哀れなるものたち」は、実験に利用されて歪な存在となったベラなのか、彼女を所有しようとして翻弄される男たちなのか、様々な解釈がありますが、ベラが、自分で自分の人生を有するための抵抗と挑戦の物語、だと私は感じました🤔


・私がベラだったら、将軍の身体にヤギの脳、ではなく、ゴッドウィンの脳を移植して、ずっと一緒にいることを選ぶ。

それが、ゴッドウィンが自分にしたことの贖罪にもなるし、ゴッドウィンが自分に第二の人生を与えてくれたように、損なわれない肉体で彼が人生をもう一度やり直すチャンスを贈ることにもなるから。


・鳥犬可愛いよ、鳥犬。


・アラスター・グレイの小説が原作の作品、と言うことで、そちらも読んで、理解&考察を深めようと思います。楽しっみ!!


・PRビジュアルは、ベラの中に小さなベラがいるバージョンが、彼女のキャラクターを表していて好きです。


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